更年期とは、一般的に閉経を挟んで前後5年間の10年間のことを指します。
35歳ごろから少しずつ女性ホルモンが下がり、45歳ごろからは急激に下がりはじます。そして、閉経から7年後にはほぼ分泌されなくなると言われています。
女性ホルモンのエストロゲンは、妊娠を可能にするホルモンとしてだけ働くのではなく、女性の体を守る女神ホルモンとも言い換えることができます。
心身を健やかに守ってくれる効果は大きく、肌や粘膜の維持、髪の毛の艶、血管の状態、張りのある体、骨の健康、自律神経の安定、記憶、気分など、心身全てに及んでいます。
思春期からずっと体を守ってくれたエストロゲンが更年期で急激に少なくなるのですから、その影響は心身全体に及びます。
更年期は女性になら誰にもあり、症状を自覚しようがしまいが様々なことが体の中で変化していきます。
女性の不調や病気は更年期を境に増えて多くなるのは、体を守っていた女性ホルモンが体から分泌されなくなるからです。
10歳ごろまでは基礎を作る時期ですが、思春期からは性ホルモンの分泌とともに心身が強くなり、出産、育児を行うパワー、仕事や家事、活動など、頑張る力を後押ししてくれています。無理が効く時期とも言えます。
このように聞くと、女性ホルモンがなくなることが悪いように思えますよね。
しかし、体が本来持つ仕組みで悪いことなんてありません。
女性ホルモンが少なくなるということは、今まで通りの「無理が効かなくなる」ということ。
言い換えれば、これからは無理をして生きる時期ではありませんよということです。
現在、人生100年時代で閉経平均年齢は50歳。更年期は折り返しの時期です。
体は今までと違う自分をあなた自身に不調や症状としてサインを出して伝えています。
ホットフラッシュ、動悸、めまい、体の疲れ、睡眠の質の低下、痛み、気持ちの浮き沈み、記憶の低下、おっくう、白髪、髪質、肌、粘膜、視力、判断力、意欲、自分を責める感情、などなど人によって感じることは様々だと思います。
体が伝えているのは
今までの頑張り方、体の使い方、生活習慣では、この先は進めないよ
これからがあなたの人生の本番
人生の後半だよ
自分が本当に大切にするものに意識を向けて生きる時期だよ
若い自分や今が続くことに執着するのではなく
自分にとって本当に大切にするエッセンスを浮かび上がらせよう
立ち止まって自分に向き合おう
体の変化と共に
今まで抱えてたものを手放して
一緒に人生を生きてくれる替えの効かないたった一つの体に目を向けて
共に豊かな人生の後半を作っていこう
こんな声が体の中から聞こえてきませんか。
人生の後半は、自分の命を自分らしく生き切る時期です。
更年期は、その大切な時期へ向かう自分に対し目覚めを起こさせる時期です。
本当の意味で、自分自身を大切にするとはどういうことか。
何が自分にとって意味のあることなのか。
更年期は、女性の人生において大きな意味を持つ重要なものです。
不快な症状ばかりに目が行きますが、体が語る本質的な話に耳を方向けられる素敵な時期です。
無理をしている人ほど、更年期に症状が出やすくなります。
それまで心身に無理を強いてきたということに気づき、食習慣、生活習慣や自分の持つ価値観の見直しをして欲しいと体は伝えています。
女性ホルモンという女神に守っていてもらていた自分から卒業し、自分自身が自分の女神になっていくということです。
我がまま放題に使っていた自分を卒業し、自分を見つめ、自分を愛し、守り、思いやりを持って育てていく。
更年期は、自分の本質へ向かって新しい習慣を得るチャンスの時期です。
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