腸内細菌叢を育てる食べ物について
私たちに一番大切なのが、基礎栄養の三大栄養素!
タンパク質、脂質、炭水化物です。
この基礎栄養が機能するように助けるのが、ビタミンとミネラルです。
これらで五大栄養素です。
今回は、その次に大切な健康を維持するための栄養素についての話です。
以前は、食物繊維は栄養がないから、取らなくてもいい!と言われた時期があることを覚えていられますか?
私は、思春期の頃にその話を聞き、野菜って栄養があまりないから食べなくていいんだな、と思ったことを覚えています。
あまり食べていませんでしたし、ひどい便秘でニキビだらけの高校時代でした。
だんだんと腸内細菌の存在と共に、食物繊維の重要性が分かるようになってきました。
現在は、五大栄養素に次に大切な栄養素として認識され、六大栄養素と言われています。
食物繊維は、不溶性と水溶性があります。
不溶性食物繊維は、繊維質で水に溶けないもので、水溶性食物繊維は、水に溶けるものです。
どちらも腸内環境には大切な働きをするのですが、役割が違います。
腸内細菌叢の善玉菌の直接の餌になるのは水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維が含まれる食べ物
海藻類では、わかめ、昆布、めかぶ、ひじき、海苔、もずく、あおさ、とろろ昆布、寒天
野菜では、ごぼう、モロヘイヤ、オクラ、玉ねぎ、ニンニク、らっきょう、菊芋、山芋、こんにゃく
果物では、りんご、バナナ、プルーン、アボガド、キウィフルーツ、レモン、オレンジなどの柑橘系果物
などがあります。
水溶性食物繊維は、食べると腸の中ではドロドロとなって、腸内細菌の善玉菌の餌となります。
そして、その善玉菌が代謝物として乳酸菌やビフィズス菌を生み出し、ビタミンや私たちにとって有益な成分を作り出してくれるのです。
作り出される短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸など)は、腸のエネルギー源となり、腸のぜんどう運動をよくしますし、悪玉菌の繁殖を抑えるという大切な働きをします。
お酢も短鎖脂肪酸の仲間ですので、お酢を摂ることも腸内環境を良くすることにつながります。
水溶性食物繊維は、糖が腸に流れるスピードを緩め、糖の吸収を穏やかにする効果があり、血糖値を安定化する働きもあります。
腸内細菌叢の善玉菌たちに水溶性食物繊維を与えることで、彼らが宿主に豊かな代謝物を返してくれるということです。
一方、不溶性食物繊維は、水分をスポンジのように吸収し便の量を増やすことで、腸のぜんどう運動を刺激し排便を良くします。(下痢気味の方は、不溶性食物繊維の摂りすぎには注意)
そして、腸内にある農薬や重金属、有害化爆物質などを絡めとって、外に排出するというデトックスの最後の仕上げ役も担っています。
不溶性食物繊維は、快便!を作り出してくれるわけですね。
水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、それぞれ違う働きで腸内環境を良くしてくれます。
ものすご〜く、ありがたい栄養素ですよね。
不溶性食物繊維が含まれる食べ物
ごぼう、さつまいも、繊維を感じる野菜、きのこ類、穀物のひえ、あわ、キヌア、アマランサス、玄米、分つき米、大麦、オーツ麦、ごま、アーモンドなどのナッツ類、栗、豆類の小豆、大豆(おから)、ひよこ豆、そら豆、グリンピース、ウズラマメ、金時豆、白インゲン豆など
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方とも含まれている食材も多くあります。
毎日の生活に、雑穀、豆類、きのこ類、海藻類、種子、ネバネバ食材を取り入れましょう。
雑穀ご飯に、納豆&オクラ&山芋なんていかがですか。
食物繊維最強ごはんですよ。
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