「新型栄養失調」という言葉を知っていますか?
カロリーは過剰でも栄養不足、という現代型の栄養失調のことを言います。
食べ物が溢れる時代の栄養失調!
これは人ごとではありません。
体の調子が良ければ、気持ちよく、体の調子が悪ければ気分も下がり気味になりますよね。
心健やかに過ごすためには、体がきちんと機能していることが大切です。
原因として考えられることは、いくつかあります。
農作物の栄養素が昔に比べて減ってきていることが原因の一つです。
ほうれん草は50年前と比べると、含まれる鉄分もビタミンCも栄養価が1/6に減っています。
他にも、便利で利用しがちな加工食品の栄養素が少ないことも原因です。
栄養素が含まれていると、時間の経過と共に色が悪くなり傷みやすくなるので、
茹でこぼしや洗浄で栄養素を抜いています。
これも私たち消費者が、時間が経っても美味しそうに見える見栄えの良いものを好み、買ってからすぐに
傷んだりカビたりすることを嫌うからです。
ダイエットのしすぎや繰り返しでも、容易に栄養不足になりますし、肉や卵などのタンパク質の摂取不足
でも起こります。
栄養が不足すると、体の動きが滞るだけでなく、当然心にも影響してきます。
体はエネルギーを作れずに疲れるようになり、頭の動きも鈍くなり、心にも余裕がなくなってきます。
頭の動きも、脳内をめぐる神経伝達物質も、食べた栄養素から作られています。
「何を食べるか」は、「自分をどうするか」につながっています。
忙しくなるとつい犠牲になりがちな食事。
甘いものでとりあえず空腹を満たすことも、買って簡単に済ませることができる時代だからこそ、
何を食べるかを選ぶ基準を持っていて欲しいです。
市販品は栄養よりも、見た目・保存性・食感・金額が優先されています。
買ってもらうことは会社の使命ですから仕方のないことです。
健康志向が高まってきているので、「1日分の○○の栄養が取れる!」と言う文言のついた
ドリンクや食品がありますが、その栄養素が入っていたとしても、
体にとって負担にしかならないものがズラ〜っと入って、結果体に悪いだろう!
と突っ込みたくなるものばかりです。
食品を選んで買える時代だからこそ、自分の基準を持って選ぶことが大切です。
自分の体と心がより自然に機能していけるよう、栄養のある食事習慣を大切にしたいですね。
なるべく、太陽の下で実った旬の作物を選び、いろいろな食材を意識して摂るようにしましょう。